ソバが体に良い影響をもたらしてくれることは昔から知られておりました。 江戸時代には、「江戸患い」とも呼ばれた脚気を防ぐのにそばが良いとされ、それも理由として江戸ではそばが人気なったともいわれています。今のようにどのような成分が体に影響するかが分からない古くから日本人の食文化にそばが根付いています。では具体的にどのような栄養成分が含まれているのでしょうか。
ソバに豊富にふくまれるポリフェノールの一種【ルチン】は、毛細血管の働きを強化し、血液の循環をよくすることで動脈硬化や高血圧を予防する効果があるちいわれています。また、ルチンは強力な抗酸化作用をもっているので、細胞内の活性酸素を除去し、細胞の老化を防ぐ働きがあるといわれています。ルチンは水溶性の栄養成分なので、そばの茹でる際にはゆで湯に溶け出してしまいます。しっかりルチンを摂取したい場合は、そば湯を飲むこともお勧めです。
人の体のエネルギー源、構成する3大要素のひとつ。生命維持や体の成長に欠かせない栄養素です。とくに、人体で生成することができない必須アミノ酸をそば粉のタンパク質は多く含んでいるので、成長期の子どもに、体づくりのためにも最適な食品と言われています。
そば粉のビタミンB1やB2は、精白米の約4倍も多く含まれています。 最近、イライラしやすかったり体力が低下したと感じるのには、ビタミンB1が影響している可能性が高いです。またビタミンB2は、栄養素の代謝をサポートする働きがあるため、バランスよく摂取することが大切なのです。
そばは食物繊維を豊富にふくんでいます。食物繊維は腸内フローラを整える作用があり、腸内環境を改善することで免疫力の向上や便秘の解消にも効果がみこまれます。
最後は栄養素ではありませんが、食後の血糖値の上昇のしやすさを示す数値としてGI値があります。そばは、GI値の低い食品です。食後の血糖値の上昇が抑えられるため糖尿病の予防に効果があるといわれています。
そばの栄養素は水溶性の成分が多いため、そばを食べたあとにそば湯を飲んだり、そば粉でそばがきを作ってたべたり、ソバの実をおかゆにしたり、ごはんと一緒に炊くなどそばの栄養をまるごと摂れる食べ方もおすすめです。